みなさんこんにちは、青山キリカです。VRChatはお好きですか。
さて、今回のテーマはずばり、UMPCでもメジャーなものの一つ、GPD WIN4でVRChatをプレイしてみようという話です。
VRChatは、シチュエーションにもよりますが高いマシンスペックを要求され、デスクトップパソコンがない状況でのプレイは難しいものでした。しかし、GPD WIN4にはポータブルマシンとしては破格のグラフィック性能が備わっています。
今回はこれを利用し、持ち運べるVRChat環境を検証していきます。
- GPD WIN4を使ってVRChatをプレイするメリットは?
- 実際、GPD WIN4ではVRChatはどのくらい動くの?
- GPD WIN4でゲームをやる際に気をつける設定は?
というポイントを見てみましょう!
なお、この記事で扱うGPD WIN4はすべて2023モデル(新バージョン)となります。
GPD WIN4とは
そもそもGPD WIN4ってなんだ?というのを軽くご紹介。
GPD WIN4は、中国のGPD社が製造した、Windows 11を搭載した両手で持って使うポータブルゲームPCです。
GPD社はいくつもの小型PCをリリースしているUMPCのパイオニア的メーカーだね!
CPUにはRyzen 5 7640UまたはRyzen 7 7840Uを採用しており、6型のディスプレイやスライド式キーボードを搭載しているのが特徴です。2023年モデルではGPUのアーキテクチャもRDNA 2からRDNA 3へと刷新され、効率と性能が向上しています。
また、USB 3.0ポートの代わりに、OCuLinkポートが設けられたのも大きなポイント。OCuLinkを使って接続できるGPUドッキングステーション「G1」も同社から販売されており、UMPCの弱みであった「自宅で使う際にはパワー不足」といった点も解決できます。
GPD WIN4 でVRChatを楽しむメリット
ここからは、GPD WIN4がいかにVRChatに向いているUMPCかというポイントをご紹介します。
軽く、どこでもプレイできる
まずはUMPCというメリットからご紹介。
GPD WIN4は本体の重さが約600g。常にカバンに入れておける程度の重さで、いつでもどこでも場所を選ばずにWindowsを動かすことが可能です。PSPを彷彿とさせる本体の形状は手に持って動かすことを想定しているため、机や椅子がなくてもオッケー。場所を選ばずにゲームが楽しめます。
VRChat愛好家の中には、「旅行先にもMeta Quest3を持っていくから、いつでもどこでもプレイできます」という猛者の話も聞きますね。
Quest3は約515g、GPD WIN4は約600gなので、同程度の重さでゲーミングPCが持って歩けると考えると可能性が広がります。
さらに言うと、1200g程度でQuest3とGPD WIN4を持ち歩けばどこでもPCVRが楽しめる…?!
物理キーボードを搭載
GPD WIN4が他のUMPC、ポータブルゲームPCと異なるポイントは、ずばり物理キーボードを搭載しているという点。普段はコントローラー部分と画面部分しかありませんが、画面を上にスライドすると物理キーボードが登場。これにより、簡単に文字入力が行なえます。
もちろんフルサイズのキーボードと比較すればとても小さく打ち心地が良いとは言えませんが、短いチャットやパスワード入力には十分。
VRChatのプレイ時にはアカウントへのログイン時のパスワード入力、相手にメッセージを伝えるチャットなど、「少しだけキーボードを使いたいなぁ」という場面が多く存在します。そんなときに、外部キーボードをわざわざ接続したり、タッチパネルからキーボードを呼び出したりせずとも、本体のキーボードでさらっと入力できるのは魅力的ですね。
Type-C端子を2つ搭載している
GPD WIN4の持つ他のUMPCとの違いの一つはType-C端子が2つあるというポイント。
VRChatはかなりマシンパワーを使うため、ばりばり充電を食います。なので、長時間遊ぶ際は必ず電源につないであげる必要があります。GPD WIN4の充電はType-C端子を利用するため、ひとつのType-C端子は充電ケーブルを繋ぎっぱなしになってしまいます。
その状態で
- モニターに画面を出力したい
- Type-C端子を搭載したヘッドセットをつなぎたい
- USBメモリや外付けSSDなどを使いたい
などというシチュエーションになった際、GPD WIN4には2つめのType-C端子があるため簡単にもうひとつ接続することが可能です。ひとつしかType-C端子がない場合、わざわざType-C対応のUSBハブ等を利用しなければ充電しながらのプレイができなくなってしまいます。
バッテリーをバカ食いするVRChatを遊ぶには充電は必須!
GPD WIN4で快適にゲームを楽しむための設定
ここからは、僕がVRChatをGPD WIN4で快適に楽しむ際に調整した項目をご紹介します。GPD WIN4に限らず、UMPCでゲームを楽しみたい方に役立つ情報です。
ここでは主に「デスクトップモード」で遊ぶことを想定しています。
VR機器を接続してのプレイはいったん除外してます
初期化時は純正の初期化ユーティリティーを使う
端末を購入した際はたとえ新品であろうと初期化してから使うことにしているのですが、GPD WIN4は一般的なWindowsインストーラーで初期化した際、必ず途中で停止してしまい、失敗してしまいました。
利用したインストーラーのバージョンやインストールメディアが良くなかったのかもしれませんが、念のため使わない方が良さそうです。
公式から用意されている初期化手順は電源起動時にTabキー連打という方法で利用できました。PCやガジェットに手慣れている人でも初見では分かりづらいので注意。
パーティションの結合
GPD WIN4は購入時点でCドライブとDドライブで容量を分割されています。
GPD WIN4は購入した時点でストレージがCドライブ、Dドライブの2つのパーティションに分けられています。CドライブにはOSを、Dドライブにはたくさんゲームをインストールしてね、という粋な計らいだと思いますが、最近はあまりパーティション分割するメリットも無いかな、と感じています。
なので、パーティションのすべての利用可能領域はCドライブに統合してしまいました。
ここでは手順は割愛します
パーティション関連の操作はできるだけ後からやるのが面倒だから購入後に即やっちゃおう!
キーボードのバックライトを消す
携帯機であるGPD WIN4に求められるポイントは、ずばり省電力性でしょう。
暗い場所で使わない限り、キーボードのバックライトは消しておいたほうが省電力です。バックライトのオンオフ切り替えはFn+スペースキーで行なえます。
逆に、真っ暗な部屋でキーボードのバックライトをオンにしたい場合もあるから、ショートカットの一は覚えておくと便利だよ
VRChatをGPD WIN4で遊んでみた
それでは実際にVRChatをプレイしてみましょう!
操作の感覚は(当然ながら)いわゆるデスクトップモードをコントローラーで動かすのと同じ感覚です。ノートパソコンとコントローラーを外出先に持っていくのは大変なので、これ一つでその両方を賄えると考えると破格です。
画面が小さいため、文字を読んだりアイテムにインタラクトするのは少し大変。インタラクトする際のメッセージに重要な情報が含まれているワールド(謎解きとか)を楽しむ際は大きなモニターに接続したほうが良いですね。
「つかむ」の代わりにアイテム名が表示されたりする工夫のあるワールドとか、たまにありますよね。それは読めないかも。
GPD WIN4でVRChatを遊ぶためのキーコンフィグ
VRChatではコントローラーはそのままでは使えない…と思っていましたが、特に設定なく操作が可能でした!
僕が使っている操作は以下の感じ。コントローラーを使う多くのゲームと同様の操作感なのでストレスなく扱えますね。
左スティック | キャラクターの操作 |
左スティック押し込み | しゃがみ動作 |
右スティック | 視点操作 |
右スティック押し込み | アクションメニュー(アバター固有の操作とかを呼び出すやつ) |
STARTボタン | メインメニュー |
Aボタン | ジャンプ |
Bボタン | つかむ・なげる |
Xボタン | つかむ・なげる |
Yボタン | マイクのオンオフ |
十字キー上 | ネームプレート切り替え |
十字キー下 | 表示切替 |
L1 | ダッシュ |
R1 | インタラクト |
L2 | インタラクト |
R2 | ジェスチャーホイール |
まとめ
ということで、VRChatをハンドヘルドPCのGPD WIN4で遊んでみようという記事でした。
GPD WIN4は持ち運びに長け、外出先や実家への帰省の際も手軽に持っていくことが出来る点が魅力ですね。グラフィック面も(持ち運べるPCという条件の中では)良い性能を発揮していました。
今までQuestやスマホ版でしか遊んだことがない。PC版でしか入れないワールドで遊んでみたい!という方や、ゲーミングデスクトップはあるものの、布団の中でも快適にぬくぬく遊びたい、だとか、外出先でも毎日ログインしたい!という様々な用途に活用できるな、という印象を受けました。
それでは、みなさま良いVRChatライフを!