みなさんこんにちは、青山キリカです。
今、AIがアツい。
みなさんご存知の通り、近年はどこもかしこもAI技術の話で持ちきり。ChatGPTによってその名が大きく広がり、近い将来にはApple Intelligenceの提供によってAI技術はもっと自然に日常へと溶け込んできます。
そんなAI技術ですが、上手に使いこなすにはスキルが必要。
上手な命令文を書き、AIが最適な振る舞いを行えるようなレールを引いてあげる必要があります。
例えば、「ブログを勝手に書いて欲しい!」と言う希望があっても、ただ単純に「書いて」とお願いするだけでは大して面白いものは生まれません。AIをうまく使うには、上手なインプットとその加工方法の提示が大事。
その最も簡単な方法は、「私が書いた文章を真似して!」と言うこと。
今回は、
- 自分が今まで執筆したブログ記事の文章をアーカイブ化する
- アーカイブ化したブログ記事をChatGPTに与える
- 文体を模倣して新たな記事を書かせる
と言うステップで、自身が今まで書いてきた多数のブログ記事をインプットとして覚えさせ、新規記事の執筆を丸投げするという企画に挑戦してみたいと思います。
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「書くことが娯楽」だから普段は自力で書いてます
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作ろう!私だけのゴーストライター
ChatGPTにゴーストライターになってもらうメリット
単純に指示を送って記事を書かせるのと比較した時、自身の書き口を再現させる方法では以下のメリットがあります。
文章が脱線しづらい
AIに文章を書かせると、わりと自由に書き始めます。文章が長くなればなるほどその傾向は強く、キャッチフレーズのように短いものではともかく、ブログのような長文を書かせる際は頭と終わりで言っている文章が全く変わってしまうこともしばしば。
![【AI時代のブログ執筆】ChatGPTに自分の文体をトレースした記事を書かせよう!ブログ執筆にAIを活かすノウハウ](https://nekosakamiti.com/wp-content/uploads/2024/12/senro-300x300.png)
自分のブログの文章をインプットとして渡しておくと、それを学んで踏襲してくれるため、文章が脱線しづらく、一貫してテーマに沿った内容を記載してくれる可能性が高まります。
また、これはAIに書き直しを命令するときにも効果的です。一度文章を書かせ、「こう言ったチャプターが足りないから追加してほしい」といった修正指示を送った際も「大前提としてはインプットしたブログの体裁を真似する」という命令が生きているため、何度書き直しても文脈がめちゃくちゃになることを阻止しやすいです。
短い命令で済む
前述の通り、ChatGPTへの命令はセンスが問われます。やりたいことをピンポイントで成し遂げるには綿密なプロンプトを考える必要が出てきます。
ですが、この方法を用いれば「これを真似して、このテーマで書いて」の一言である程度命令が終わりです。
命令を考え込む時間もカットして、最終的な文章の添削パートにだけ時間をかけることが可能です。
自分の文章と混ぜても違和感がない
当たり前ですが、自分の文章を真似して書くということは、自分の文章に混ざっていても違和感が小さいということになります。今まで全て自分で書いた文章のテイストが急に変わっていたら、記事の読者も驚いてしまいます。
「自分の文章を元に真似した記事を書いてください」とすることで、そのギャップを埋めることにつながります。
手作業で修正する際も自分の書きやすい文体である
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自分の文章とAIの文章にあるギャップが小さいことは、書き手にもメリットがあります。というのも、書いてもらったものを手動で手直しする際も自分の文体なので自然に書き直せるという点が強いメリットです。人の書いた文章を直すのって結構面倒ですよね。
少なくとも自分の文体を真似てくれている文章であれば、手直しする際も自分の感覚に近いもので対応できます。
ChatGPTにブログ記事を全て読み込ませよう
メリットが分かったところで、早速ChatGPTには僕のゴーストライターになってもらいましょう。まずは自分自身の文体をChatGPTに覚えさせる必要があります。
テキストファイル経由で覚えさせる
あなたはブログ記事をメモ帳なんかで下書きし、保管していますか?もしそれがあるなら、それをそのまま使うのが一番楽です。
ChatGPTはファイルの読み込みが可能ですので、テキストファイルを直接アップロードしてください。記事の文章を見て文体を分析してくれます。
直接コピー&ペースト
ブログの記事の内容をChatGPTの文字入力欄にテキストをコピー&ペーストすれば、その内容を基に文体を把握してくれます。ただし、分量が多すぎる場合はChatGPTのテキストボックスの許容量を超過してしまう場合があります。
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うちは1記事4000文字目安だから、100記事与えたら40万文字だね。
記事URLの共有
覚えさせたい記事が少数かつ既にオンライン上に投稿しているものであるなら、そのURLを与えると言う方法もあります。
URLを教えれば記事内容を分析して文体を理解することができます。ただし、内容を正確に把握させるためにはこの方法はあまり向きません。
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もっと効率を求めるなら「URLをまとめたテキストファイルをChatGPTに与える」と言う手段もありだね
※ちなみに、この方法であれば簡単に他人のサイトを入力元として与えることも可能だと思いますが、やめておくべきです。くれぐれもご自身のコンテンツを、ご自身利用しているプラットフォームのルールなどに基づいて使ってください。
エクスポート機能の使用
WordPressには記事データをエクスポートする機能があります。そのデータをアップロードすれば、それをもとに文体の解析を行うことが可能です。
今回、僕は
- 下書きをテキストで保管していない
- 記事中には外部リンクや画像が多く、ページごとにテキストだけをコピペしてくるのが面倒
- できるだけ多くの文章を食べさせ、自分の文体再現度を高めたい
という点から、「エクスポート機能の使用」と言う手順をメインで行なっていきたいです。
WordPressの管理者ページからエクスポートファイルを手に入れよう
それでは早速、自身のブログから文章をゲットしてきましょう。
1: WordPressにログイン
管理画面にログインしてください。その後は、ダッシュボード(管理画面)を開きます。
2: ツールメニューに移動
サイドバーから「ツール」を選択し、「エクスポート」をクリックします。
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3: エクスポート内容の選択
「何をエクスポートしますか?」という画面が表示されますので、「投稿」を選択します。
投稿だけでなく、「固定ページ」や「カスタム投稿タイプ」を含めたい場合は、それも選べます。また、条件を絞り込みたい場合(特定のカテゴリや複数人で運営していて自分自身の記事のみエクスポートするなど)は、フィルタリングオプションを使用してください。
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僕の場合、既存の記事110本全てをエクスポートしてみた際はChatGPTでエラーが起きました。なので、お試しはまず50記事程度になるように期間を短くするのがいいかと思います。
4: ファイルをダウンロード
「エクスポートファイルをダウンロード」をクリックします。エクスポートされたファイル(通常はXML形式)がダウンロードされます。
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ファイル名は一般的に「wordpress.[日付].xml」のような形式です。
5: ファイルをアップロード
ダウンロードしたXMLファイルをチャットにアップロードしてください。これを基に文体を分析します。
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6: 動作確認しよう
ファイルの読み込みが終わったら、記事情報の読み取りが正しいか確認するために質問をしてみましょう。
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「手順を進めます。エクスポートファイルを渡しますので、文体理解の前に私のブログを分析してください。記事の傾向、つかいがちな言い回しなどを教えてください。」と言う質問を行い、今回のエクスポートファイルで私の文体が再現できそうかをチェックします。
返ってきた返答がこちら。
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ああ、だいたいバレてますね。
意識していませんでしたが、確かに僕のブログは必ず「みなさんこんにちは」で書き始めているみたいです。無意識の癖をはっきり指摘されると恥ずかしい物がありますね。
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今更ですが、今回の検証は無料版ChatGPTで動かせる範囲のものです。
ChatGPTに覚えた文体で記事を書かせよう
ついにここまできました。文体を覚え、利用できることが確認できたので、後は記事を書いてもらうだけです。
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「では、この文体を用い、新たな記事を一つ執筆してください。4000文字程度で良いです。
それを元に、私から修正指示を出します」という指示を出しました。
すると、「テーマは何にしますか?」という質問を返されました。僕としてはそこまで勝手に決めて欲しかったので「私のブログの閲覧者が興味を持ちそうなコンテンツを適当に選んでください」としました。
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その結果書いてもらえた記事は、「顔出しなしでライブ配信を楽しむ!VTuber技術を活用した最新ガジェットの選び方」という内容でした。
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この「記事への導入文」、正直驚くほど自分の書き口にそっくり。今回はお見せしませんが、それ以降の文章もきちんと書いてくれていて、
- メリット
- 必要な機材・ソフトウェア
- 導入手順
- 技術の応用例
- まとめ
といった起承転結を踏まえた出来のいい文章でした。
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まぁ僕のブログで「VTuber」みたいなテーマで記事書いたの1回きりだけだったと思うんだけどなんでこのテーマ選んだんだい?
まとめ
ということで、ChatGPTに自分自身が書いた文章を覚えさせ、自身のゴーストライターになってもらう方法を紹介、解説しました。
単純に指示を送って記事を書かせるのと比較した時、自身の書き口を再現させる方法では
- 文章が脱線しづらい
- 修正指示を送る際も脱線しづらい
- 短い命令で処理してもらえる
- 自分の他の文章に混ぜ込んでも違和感がない
- 書いてもらったものを手動で手直しする際も自分の文体なので自然に書き直せる
というメリットがあります。
これだけで100%全ての記事を書いてもらうことが可能か、ブロガーが駆逐されるかというとそういったわけではないかと思いますが、自分が書いた文体を高いレベルで真似することが可能であることは検証できました。ゼロから記事を書くのではなく、叩き台をChatGPTに書かせ、それを書き手が手直しするというアプローチであればかなりコストを下げてブログライティングが行えるかと思います。